中国国産C919北京―上海便

4〜6分

 CA1523便は北京―上海便である。ここで使用されたのは中国国産のC919である。来年は30機の生産が予定されている。2007年にプロジェクトが発足し、2017年に初飛行、2022年に中国民用航空局の認証を得た。C919型機は、航続距離は最長で5500キロあまり、座席数は最大190席。同じクラスのアメリカのボーイング737型機やヨーロッパのエアバスA320型機と競合する旅客機だ。中国では今度6000~7000機の需要があり、そのうちの2割をC919にするとのことだ。
 この話を聞くと、三菱重工業のMRJプロジェクトを思い出さずにはいられない。三菱重工業が開発を開始したのは2008年であり、ほとんど中国と同時期に始まった。ただ開発は90席の小さな機体でライバルは、エアバスやボーイングではなく、エンブラエルやボンバルディアであった。そして2023年に損失を1100億円以上出し、撤退。この撤退の原因についてはずいぶん解析されているようだが、C919と比べるとよくわかりやすい。C919は欧米の民用航空局の認証をはなからあきらめ、中国国内の運用に特化している。まあ運用局の認可が必要のない後進国なら輸出は可能だが。これなら中国政府の支援があれば問題がない。C919は国家の重要プロジェクトとして強力な支援を受けた。それにたいし、MRJは三菱重工業単独でやったわけで、欧米の認証を得られず撤退。なぜ短距離なら日本だけで認証を取らなかったのか? 日本国内で運用しても機体数は結構あるのに。昔のYS-11の開発は通産省のもとで開発が行われた。やはり国が本気を出さないとできないプロジェクトなのだ。
 だが、またも懲りずに水素を使った航空機の開発に日本が乗り出すそうだ。しかし、すでに世界では旅客機規模で水素燃料電池でのテスト飛行が行われている。今更勝てるのだろうか?世界に取り残されないように悪あがきしているように思える。

 戦時中、世界に誇れるゼロ戦を開発し、戦後一切の航空機を作ることを制限され、まだ技術者が残っているときにYS-11が作られた。それ以降中断していたが、YS-11の時の新米技術者によってARJは開発された。昔のような技術者がいなくなった日本に、何ができるのだろうか? 年寄りの戯言と思っていいが、今の日本はこれでいいのだろうかと思う。

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