かつてはオーストラリアで最も繁栄した鉱業地域の1つであり、最盛期には20,000人以上の住民が住んでいた町ウィットナム。今日では地図上から消え去った。
1938年、ウィットナムはアスベストの採掘を開始し、空気は大量のアスベスト繊維で充満した。 アスベストの採掘が進むにつれ、ウィットナムの町はオーストラリア最大のアスベスト生産国となり、商売は順調で、住民は豊かになっていったが、奇妙なことが起こりはじめ、何千人もの鉱山労働者がアスベストを吸い込んで死亡し、生まれたばかりの子供でさえ明らかな症状を示した。1966年に鉱山は閉鎖、人々は街を逃げ出した。
これらのアスベスト繊維は、人体、特に肺に害を及ぼす。非常に小さな繊維が肺に吸い込まれると、20〜40年の潜伏期間の後、じん肺を誘発しやすくなる。 世界保健機関(WHO)によると、世界で約1億2,500万人が職場でアスベストに曝露しており、職業暴露により毎年約10万人以上がアスベスト誘発性肺がんで死亡している。 さらに恐ろしいのは、潜伏期間のため、この値はまだピークに達しておらず、アスベストによる負傷者数は依然として増加している。
1989年にWHOがアスベストの禁止を打ちだし、欧米はすぐ禁止したのだが、日本が全面禁止にしたのは2012年のことである。しかし、中国はいまでもアスベストの生産が世界第3位、世界一位の消費国なのである。早急に安価で高品質のアスベスト代替品を開発したほうがよいという状況なのだ。