発がん性が疑われる化学物質PFOAを扱っていた工場で、従業員の血液から指標値の418倍のPFOAが検出されていたことがわかった。体重激減を訴える元従業員もいる。静岡市の調査でも周辺の水路から基準を上回る濃度で検出され、住民は不安を募らせている。
静岡市清水区にある。三井・ケアーズフロロプロダクツ清水工場だ。発がん性が疑われるPFOAを製品の製造過程で使用していた。
会社側は検査結果を公表していないが、テレビ静岡が入手した資料によると、延べ24人に血液検査がおこなわれ、その結果24人全員が血中に含まれるPFOAの値がアメリカの学術機関が示す健康リスクが高まるとされる指標値を上回った。
テレビ静岡が入手した資料によると、清水工場では2002年に敷地外の側溝から最大で指標値の6120倍となるPFOAが検出されたことが記録されている。
工場がある静岡市は2023年10月に市内5つの河川と工場の周辺の水路で水質調査を行い、その結果 工場周辺の水路で国が定めた公共用水域の暫定指針値の5.4倍のPFOAが検出されたと11月1日に発表した。
また三井・ケマーズフロロプロダクツが行った工場から外部へ排水する地点の水質調査では、2023年2月から8月までの間に指針値の2~10倍の濃度のPFOAが検出されたという。さらに工場が対策をとった9月以降も、測定した20日間のうち5日間で指針値を超えたそうだ。
「2022年12月29日、生態環境部は工業情報化部、農業農村部、商務部、税関総署、国家市場監督管理総局と共同で、2023年3月1日に発効する「重点管理下の新規汚染物質リスト(1年版)」を発表しました。 このリストには、14種類の主要な新規汚染物質と、禁止、制限、排出制限などの環境リスク管理措置が指定されています。 これらには、ペルフルオロオクタンスルホン酸およびその塩およびパーフルオロオクタンスルホン酸フッ素(PFOS)、ペルフルオロオクタン酸およびその塩および関連化合物(PFOA)、パーフルオロヘキサンスルホン酸およびその塩およびその関連化合物(PFHxS)が含まれます。 これら3つのフッ素化合物については、製造・加工を禁止する措置(特殊用途を除く)が講じられており、PFHxSフッ化物の輸出入も禁止されています」
ということで中国でも今年3月に法律が定められた。
PFASで有名なデュポンのテフロンは1938年にロイ・J・プランケット博士がフロン冷媒実験中に偶然に発見した。耐薬品性、耐熱性、耐腐食性、低摩擦係数といった特徴を持ち、1960年代から爆発的に成長した。この物質の危険性を暴いたのが、ロバート・ビロットという弁護士だった。
1998年、ビロットはオハイオ州シンシナティにある名門法律事務所で、企業の環境問題専門の弁護士として出世街道を歩んでいた。「担当していた訴訟の大半は依頼側である企業を弁護するもので、連邦または州レベルの環境法令遵守に直面している化学企業などがクライアントでした」と語る。ある時、テナント氏が事務所を訪れた。ウィルバー・テナントはウェストバージニア州の農家で、つてを頼ってビロットに連絡を取ってきた。テナントの家畜の牛は、次々と苦しみもだえ、不審な死に方をしていた。皮がめくれあがり、口から白い泡が流れ出し、性格も攻撃的になった。ある子牛は、目が明るい青色になって死んだ。テナントは、大手化学企業デュポン社による水質汚染が原因ではないかと疑った。近隣の埋め立て地に有毒廃棄物を垂れ流しているのではと考えたのだ。問題となっている物質は、テフロン製品に使われている有毒な化学物質PFOAであることが判明したのだ。ビロットは法廷でデュポン社に対し、この物質に関するすべての資料を公表するよう申し立てた。入手した資料――半世紀前のものを含め11万ページに及び、整理に数ヶ月を要した――から、デュポン社は7100トンものPFOA沈殿物を埋め立て地に廃棄していたこと、その埋め立て地からテナントの土地に排水されていたことが明らかとなった。しかもデュポン社は、数十年前から、PFOAがさまざまな健康被害を及ぼすおそれがあることを把握していたことが分かった。「テナントの家畜、家族、土地に大きな被害をもたらしていたのが規制されていない化学物質だとは思ってもみませんでした」とビロットは振り返る。「周辺地域全体の飲み水だけでなく、地球全体の飲み水、人々の血液にもPFOAが蓄積されていることが分かったんです」ビロットはまず、環境保護庁などの規制当局に対し、健康被害を及ぼしうると警告する972ページに及ぶ文書作成に取り組んだ。「デュポン社は私が情報を漏らさないよう、連邦裁判所に箝口令を出してもらおうとしました」とビロットは言う。しかしその試みはうまくいかず、結局、環境保護庁から1650万ドルの支払い――PFOA製品によるその年の収益の2%にも満たない――が課された。
そんな制裁では満足できなかったビロットは、2004年に再び、工場周辺の約7万人の住民を原告団とする集団訴訟を起こし、「6年間の健康影響調査にかかる費用を負担する」との合意を得た。その調査を確実なものとすべく、ビロットは公私すべてを捧げ、全力で取り組んだ。その甲斐あって、PFOAと複数の疾患との関連性が明らかになった。その後の2017年の訴訟では、3500人以上を原告とする人身傷害請求を起こし、デュポン社から6億7100万ドルの賠償金を勝ち取った。
それから20年、日本でもやっとPFASに対する関心が広まった。この当時、アメリカの訴訟の状況は日本には知らされていなかったのだろうか?いや、知っていたはずである。それを国民に隠蔽したのではなかろうか?現在でも河川や水道水の暫定の濃度基準があるが、法律は整備されていない。これは正義感を持った弁護士が日本にはいないからではないだろうか?日本の弁護士は正義感を持って社会に出るが、そのほとんどが法律事務所に勤務する。法律事務所ではほとんどくだらない民事案件ばかりで、それを処理することを強制される。そんな環境の中で弁護士は正義感など忘れていくのではあるまいか。マスコミもそうだ。会社に入り、お金儲けを強制される。彼らは次第にくだらない記事のほうが金になるとしり、正義感なども失っていく。日本をダメにしているのが、組織という軍隊から派生した作り物だ。組織では、流動性がなく犯罪、隠蔽が行われやすい。日本はこうした古い体質を変えなければならないと思うのだが、利権を手放したくないもの、高齢者の増加などによって、変えられなくなっているのだろう。