いま有害性が指摘されている、ある化学物質が国内で検出される事例が相次いでいる。
有機フッ素化合物=PFAS(ピーファス)。
自然界で分解されることがほとんどないことから、「フォーエバーケミカル=永遠の化学物質」とも呼ばれるこの物質。
そのPFASがいま、在日アメリカ軍の基地内やその周辺から相次いで検出されていて、住民の不安が高まっている。これは航空機の火災などで使われる泡消火剤にも活用され、アメリカ軍基地の中ではジェット機事故や訓練などでPFASが含まれる泡消火剤が使われてきたことによる。
「PFAS汚染から市民の命を守る連絡会」が、ことし6月から、基地周辺に住む人など387人を対象に血液検査を実施し、10月に結果を公表したが、衝撃的なものだった。
PFASのうち、PFOSなど3つの物質の血中濃度を調べたところ、宜野湾市や北谷町など基地周辺の5つの自治体で、最も高い人で110.9ng/ml、平均でも21.3ng/mlが検出された。
2021年度に環境省が行った全国調査の平均値(7.1ng/ml)と比べ、3倍になっていた。
さらに、世界で唯一血中濃度の基準を定めたドイツの値ではPFOS:20ng/ml、PFOA:10ng/mlだが、その基準に照らし合わせると、27人が「健康リスクがある」と指摘されるレベルであった。
PFASは体中にとどまり様々な病気を誘発すると言われている。しかし、政府や自治体はアメリカ軍基地でPFASの泡消火器の使用を20年以上前から知っていたようだ。それを見て見ぬふりをしてきた。国の研究所や自治体の研究所でPFASの毒性や対応を20年前からちゃんとやっていれば、こんなことにはならなかったはずだ。泡消火器に限らずPFASはいたるところに使われている。化粧品や食品の包装、半導体など多様な用途に使われている。しかし、このことを追求した野党議員はいない。常にアメリカやヨーロッパが発表し、その基準をもとに数年遅れで日本でも基準を作る。これではその数年間、被害者を作り続けることになる。
まず日本では環境保護団体を立ち上げ、PFAS製造社、サプライチェーン、そして自治体を訴えることだ。政府は数年後にPFASを製造禁止にし、代替素材に対し補助金を出すようにすべきである。今回のPFAS規制はビジネスチャンスであり、日本がものにすべきである。