「頭を使っているつもりで実は堂々巡りをしていることがよくありますが、本質を議論する能力ではなく、単なる型の伝承で教育を行った集団には特にその危険性があります。
乗り越えられない問題は、実は視点の固定化が生み出しているかもしれないのです。
大東亜戦争では、日本軍はミッドウェー海戦で大敗北を喫し、ガダルカナル作戦では陸軍が壊滅、行う必要のなかったインパール作戦でビルマ防御線が崩壊、レイテ海戦で失敗するなど敗北を繰り返した。
正しい戦略策定をほとんどすることなく、やみくもに「同じ行動」を繰り返して敗北する様子は「本質を失った」型の伝承を想起させる、と鈴木氏は指摘する」
大東亜戦争では、日本軍はミッドウェー海戦で大敗北を喫し、ガダルカナル作戦では陸軍が壊滅、行う必要のなかったインパール作戦でビルマ防御線が崩壊、レイテ海戦で失敗するなど敗北を繰り返した。
今、この戦争と同じことが日本に起きているのかもしれない。半導体の敗北、液晶の敗北、太陽電池の敗北、AIの敗北。次々と他国によって敗北の連鎖が起きている。別に産業が負けても命を取られることはないため、負け続けていることも気づかず、同じことを繰り返している。日本でもイノベーションの種はたくさんある。しかしそれを企業は育てることができないどころか、雑草との区別ができず、一緒に刈ってしまっている。
この根本的原因は、企業経営者と技術者両方にある。経営者は会社を外から客観的に見て経営を判断する必要があり、技術者はもっと欲を持つべきだ。そんなことは分かっているという人は多いが、わかっていることと実践するということは大違いだ。技術者は自分の開発したイノベーションを実用化させるために、会社を離れてもやるという覚悟が必要だ。そしてそういう人材は富を得る権利を有するということを自覚すべきだ。