熱いね

5〜7分

ノルウェーのホテルを出てから、中国のアパートに着いたのは27時間後であった。気温差20度と湿度の差に参った。昨日は夜10時ころ寝て、今日は朝6時に目が覚めた。日付変更線を超えるアメリカに行くよりヨーロッパは時差ボケがないが、老体にはちょっときつい。ただ昔のように、暴飲暴食をしなくなったので、その分体に負担は少ない。
コロナで久しぶりのヨーロッパであった。パスポートを調べると、2017年以来であった。5年ぶりだ。今回強く感じたのは、コロナによって世界が完全に変わってしまったということだ。手前みそであるが、2000年前後に始まった中国のグローバル化は、世界経済を根底から変えた。自国で生産するより、後進国で生産し、それを輸入して稼ぐという方式は中国を大きく発展させた。2005年、私も中国に来た。そこで私も大きな利益を手にしたのだが、それが2019年末から始まったコロナによってグローバル化は突然ストップした。しかしコロナは自国第一主義を後押ししただけで、基本的には2016年にトランプが大統領になって持ち出した「アメリカンファースト」から変わった。 グローバル主義は後進国の台頭を許し、大国の凋落を引き起こす。そして2016年からその反動が出てきた。コロナ後は知っての通り、アメリカの中国たたきが始まった。歴史的に見ても、1980年代の日本がグローバル化によって大国となり、アメリカは自国の力が落ちると、日本たたきを公然と行った。この当時、大統領になったレーガンは「アメリカンファースト」を最大の政策に挙げていた。
こうやって見ると、歴史的には、グローバル化は後進国を発展させるが、やがて大国はナショナリズムとなり、「成り上がり国家」をたたくのだ。それはナショナリズムというより、エスノセントリズムと称される。
今回のヨーロッパ訪問はまさにそのことを感じさせた。今、多くのヨーロッパの人は夏休みで旅行に出かけている。ウクライナでは戦争で多くの人が亡くなっているが、自分たちは暢気に旅行なのである。自分たちの犠牲は出さない、武器は送るなどというのもエスノセントリズムの表れだ。
こういう時代、我々はどうやればいいのだろうか?いま早急に考える時期である。大きな流れに逆らうことはしないほうがいい。それは自分が多くの人を巻き込んでやるような存在ではないからだ。自分は『自分が持っている価値観や常識は普遍的に正しい』なんて思ってはいない。自分は一技術者である。技術者は常に常識を疑うことだ。人の心を変えようなどと思ってはいない。技術者は芸術家と同じで、孤独であるべきだ。そして外の世界よりも内なる世界にいるべきで、自分の心に正直に生きるべきだ。だから自分のやることは変わらないと思う。

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