NHK 死亡退院

4〜6分

 NHKで「ルポ 死亡退院~精神医療・闇の実態」の再放送を見た。滝山病院の看護師の患者に対する暴力の報道がされていたが、根底に行政の問題があるというものであった。この病院は死亡退院率が64%と、全国平均の7%を大きく上回っている。大半の患者は生活保護を受けていて、自治体が引き受けの難しい患者をここに入院させていた。ここの朝倉重延院長はかつて40人の不審死で問題となった朝倉病院の院長であるが、医師免許ははく奪されていなかった。同じことを滝山病院でやったことになる。番組の最後は、朝倉院長が外車で走り去る様子があった。

 私には身障者二級の兄がいる。病院のある熊谷のディケアに週に一回送り迎えしている。症状は見かけ、普通の老人と一緒である。今年70歳になるが、そろそろ老人ホームを考えなければと思っている。普段ほとんど歩かず筋肉がなくなってきている。精神病を患った人の家族は大変だ。疲れ果て精神病棟へ入院させようとする。ほとんどの患者は住所が病院で生活保護を受けているので、一生病院で死ぬまでいることになる。私の兄は障害者年金をもらっていたが、生活保護は受けなかった。私がアパート代などを負担してきた。

 さて、今回の事件は闇が深い。姥捨て山のような仕組みを行政がやってきたからだ。病院とは病気を治すのが役割だ。それが行政、病院、そして家族を含んでの責任逃れをやってきたことになる。イタリアには精神病院がない。それは人権問題だ。閉鎖された病院では人権がないと国が認めたことによる。ほとんどの精神疾患は「人間的苦悩」より起こる。地域や家族がそれを理解して共生の道を探す努力をしなくてはならない。逆に日本は世界一精神病院が多い国だ。日本人は見かけは優しい民族に思えるが、実際は世界一冷たい民族だからだ。国会では性同一障害者の権利や身体障害者の権利ばかりが議論されているが、精神障害者の権利についてもっと議論する必要がある。私がいつも主張しているのは、もっと緩い社会になるべきだということだ。そしてもっと本を読むことだ。そうだなカフカの「変身」でもいいか。

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