三菱重工業のジェット撤退

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「三菱重工業が2月7日、国産初のジェット旅客機「三菱スペースジェット(MSJ)」の開発中止を発表した。開始から15年。航空会社への納入予定を6回も延期した末の撤退だ。
三菱重工は2016年にも、その問題に直面し、欧米向け大型客船事業からの撤退を表明している。その10年ほど前に、英国に大型客船を納入した経験があったが、当時とは求められる内容が、大きく変化していたという。
欧米の富裕層に快適な旅を楽しんでもらうことを目指す発注側からすれば当然の要求だが、どれも造船の設計部門では持ち合わせていない技術や知識だった。
技術や知識を持つところへ外注すれば良かったが、自分たちで解決しようとしたことが、混乱や遅れ、巨額の赤字を生んだ。
当時の三菱重工の宮永俊一社長は、撤退時に、自社の弱点をこう語った。
「時代とともに客のニーズが変化していることを理解できなかった」
「同じ価値観を持つ同質の人々が集まって開発している」
「組織の統制がよくとれていて、上の人が言うことはきちっと聞くが、自分からこれが問題とは言わない」
ソフト面が弱く、旧態依然のまま上位下達で進める――。技術至上主義を掲げ、利用者のことまであまり考えようとしない日本のモノづくりの、長年指摘されている典型的な弱点だ。
これと同じ過ちがジェット旅客機の開発でも起きていた。
また経済産業省は、半導体政策、成長戦略「インフラ輸出」の柱に据えた原子力発電所輸出など、企業を集めては多額の国費を出したり、音頭取りをしたりしてきたが、うまくいかなかった。
昨年には、次世代半導体を量産するためにトヨタ自動車やNTTなど日本の主力8社が計73億円を出資し「ラピダス」という会社を立ち上げた。経産省も700億円の国費投入を決め、支援を続ける方針だ。
海外企業に依存している半導体を自国で賄うという、国の威信をかけた巨大プロジェクトだが、ラピダスもこのままでは同じ失敗をたどる恐れがある。日の丸ジェット旅客機の開始から撤退までの検証をきちんと行い、より良い政策やプロジェクト作りへとつなげることが必要だ」
このような難しい国家プロジェクトを達成できるリーダーがいなかったというのが真実だろう。三菱重工業の社員だけでやろうとしてもできるはずもなかった。昔の日本は、技術を熟知した人がいて、その人が執念を持って開発していた。ホンダの本田宗一郎、ソニーの木原信敏などだ。今の会社の開発プロジェクトは、会社組織と同じで部長や課長などの管理職がいて上層部に報告したりしているだろう。現場で手を汚さず、常に部下に報告を求めるようなものではないのだろうか。これで世界初の製品など生み出せるものではない。経済産業省だって、人から聞いた話、文献、特許にある技術などでテーマを決めていないだろうか?頭でっかちなエリートは現場でモノ作りなどできないだろう。それで税金の無駄遣いをしてもクビになることはない。これでいいのだろうか?

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