最近の農業

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 農家は、化学肥料を使い、作物の収穫量を増やしてきた。その使用は世界の食糧需要を満たすために必要だったが、同時に環境に大きなダメージを与えてきた。多くの化学肥料の生産過程では天然ガスや石炭が使われ、大量の温室効果ガスを発生する。その量は、世界全体の排出量の2%強にもなった。また、化学肥料は土壌や地下水を汚染し、野生生物にダメージを与えてきた。
このような背景から、鉱物質の肥料に代わるものを開発しようという動きが起きている。バイエルや、コルテバ・アグリサイエンス、アーチャー・ダニエルズ・ミッドランドなどのアグリビジネスの大企業も動き出した。従来の肥料の使用を減らすため、微生物やリサイクルの有機廃棄物、低排出・無化学肥料の開発を進めているのだ。
独化学大手バイエルのデジタルエコシステムサービス部長のケリー・ギレスピーは言う。「私たちがいま提供すべきものが何なのか、最近の不安定な状況からとても明確になりました」バイエルは、微生物を使って植物の成長を促そうとするスタートアップを支援している。投資先の一つ、米カリフォルニアの「サウンド・アグリカルチャー」は、微生物を刺激する物質を製造する。同社の「ソース」という名の製品を使うと土壌中の微生物が活性化され、大気中の窒素を植物が吸収できる形により多く変換する。また、土壌中のリン酸塩をより多く分解し、植物の栄養にするのだ。同社のマーケティング資料では、ソースは「微生物にとってのカフェインのようなもの」と記される。
米農業商社大手のアーチャー・ダニエルズ・ミッドランドも、化学処理を必要とせず、従来製品よりCO2排出量が少ない肥料の開発に取り組んでいる。
また、オスロに本社を置く肥料大手のヤラ・インターナショナルは、有機廃棄物から肥料を開発している。天然ガスではなく、水力発電を活用して製造し、CO2排出量を90%削減する計画だ。
世界は急激にSDG‘sに向かって進んでいる。しかし日本はと言えば、関心は年金問題や少子化問題にばかり目が行っている。若い人がSDG’sをテーマにしようとしても年寄りにつぶされてしまう。SDG‘sは大きなチャンスだ。大企業はもっとこのテーマに投資すべきである。

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