中国では太陽電池バブルが起きている。多結晶シリコン、石英ルツボ、太陽電池パネルなどのラインではフル生産が続いている。
かつて太陽電池は日本のお家芸であった。2000年頃はシャープ、三洋電機、京セラ、三菱電機がトップ10に入っていたが、2020年にはトップ15に日本はなく、中国勢が13社というありさまで、中国は世界の7割以上のシェアとなっている。この原因は、中国政府の資金が流れ込んだ、技術的に簡単だった。起業が容易だったなどがあげられているが、これが問題の核心なのであろうか?
私は2005年以前は日本の、以降は中国の太陽電池事業を見ていて思うことがある。まず中国の激しい競争だ。中国内部で勝ち抜くためには何でもやる、人より早くやるなどの姿勢が違うように思う。激しい競争を勝ち抜いたものは強い勝者となる。日本のぬるま湯的な環境では世界で勝てないと思う。もう一つは技術である。どっかで見た技術をテストすることが中国では推奨されている。行動しない技術者は無能とみなされるからなおさらである。日本は太陽電池セルは大型インゴットを作る方向にはいかないと言っていた。しかし今や石英ルツボは37インチから42インチになろうとしている。技術者にとって思い込みは致命的だ。もう一つ思うことは人材の流動化が大きいことだ。日本では会社を辞めるときにライバル会社に行かないなどの契約にサインすることが求められる。これが問題だ。もっと技術者の流動性を増していかなければ、技術者の給料もやる気も上がっていかない。いつも言うが、ISOやコンプライアンスなどでガチガチになった組織では中国には対抗できない。
半導体、液晶、太陽電池と韓国、台湾、中国にすべて持っていかれた日本はどうなるのだろうか?いやいや素材は日本が強いから安心だと言っている人もいるが、技術は必ず追いつかれる。慢心は寝首を掻かれると思っていた方がいい。