NHK WEB特集「中流危機」を見た。我々の時代は「一億総中流時代」と呼ばれていた。しかし現在は賃金が上がらず56%の人が中流より下であると認識しているそうだ。どこかの教授が出てきて解決策をあれやこれや語っていたが、どれも決め手に欠けるものだった。そういうことがこの問題の深刻さを示している。
「技術者は革命家」
明治時代、イギリスからやってきた若き教師ヘンリー・ダイアーの言葉だ。日本が弱くなったのは欧米の経営思想や品質管理手法を取り入れたせいだと思っている私にとって、NHK WEB特集「中流危機」の中で教授が言った言葉で「経営者や国が考えなければならない」ということに猛烈に失望したのだ。この国には革命が必要だ。それは思想や武器によるものではなく技術によって行われなければならない。そういう意味で、私は日本の技術者がやる気をなくしていることがこの国の大問題であると思っている。
イギリスの産業革命、資本主義、大きな革命は技術者によってなされたものだ。
紀元前、人類は石器を作った、火を焚き、酒を造り、縫製をする。時は流れ、金属を発明し、紙を作り、火薬を発明し、印刷をするようになった。最近では車を作り、飛行機を作った。発明は人類を革命してきた。
この世界を変えてきたのは技術だといっても、ほとんどの技術革命は現場から生まれてきたものだ。理論や推論では革命は起こせない。しかし日本の技術者はそのチャンスがあるのに努力をしなくなった。企業のペットのような存在だ。ペットには革命は起こせない。技術者はそれを自覚し、立ち上がらなければならない。