東京五輪・パラリンピックを巡る汚職事件は14日、出版大手「KADOKAWA」のトップに君臨していた角川歴彦会長(79)が新たに贈賄容疑で逮捕される事態になった。業界団体の要職を務め、五輪事業への参画など同社の経営多角化を進めた大物会長の逮捕に、社員らの間には衝撃が走り、経営陣への怒りの声も漏れた。 「会社として五輪事業に力を入れていたのは知っていたが、会長まで逮捕されるとは」。14日夜、東京都千代田区の同社本社から帰宅途中の社員は険しい表情で語った。
「会長は裸の王様で、起こるべくして起きた事件」。別の社員は、事件をこう受け止めた。この社員によると、角川容疑者の周囲の部下は「イエスマン」で固められ、社内で都合の悪い情報が届かない状況に陥っていたという。「会長がやりたいと言えば、誰も逆らえない社風。事件をきっかけに会社の体質が変わってほしい」と話した。
角川容疑者は、前身の「角川書店」を創業した源義氏の次男で、早大卒業後の1966年に同社に入社。2代目社長としてカリスマ的な実力を誇った兄・春樹氏と経営方針を巡って対立し、一時は会社を離れたが、93年に春樹氏が麻薬取締法違反などで起訴されると顧問として同社に復帰した。
社長も社長なら社員も社員だ。社員は会社の実情をわかっていたはずで、嫌なら会社を辞めることも可能だ。会長が逮捕されると手のひら返しに会社を非難するのはいかがなものか。オーナー企業にとって社員はただの労働力だ。役員はイエスマンしかいない。いやだったら独立したらどうだろうか?