ロシアは半導体自国生産のために、今後8年で約4兆円の予算をつぎ込み半導体の地産地消体制を築く。 技術ロードマップ的には2030年までに28nmプロセスを目指す。短期的には今年末までに90nmプロセスによる生産体制を確保する。 デバイス設計については、すでに市場に出回っている半導体チップのリバースエンジニアリングにより早急に対応する。
4兆円で半導体工場ができるかどうかだが、この予算だと中国製の材料や装置を買うしかない、それで作った90nmの回路で兵器用の半導体ができるかははなはだ疑問だ。ロシア最大の半導体企業オングストローム(Ангстрем)に関しては、売り上げの96%が軍需だった。ただそのオングストロームに関しても、クリミア半島侵攻の件以降、設備更新と技術更新に失敗。2019年には破産して連邦国家資産管理局の監督下に置かれている状況にあるという。さらに欧米の経済制裁で材料や装置も入手不可能になっている。実際、中国から材料や装置を買っても使用できるかは不明だ。中国の半導体メーカーのほとんどは海外製を使用している。そして中国が横流しをすれば、欧米は中国に販売しなくなるため、中国がそんなリスクを冒すはずもない。
半導体が兵力をも左右するのであれば、中国は台湾をどうしても欲しいといえるが、アジアもNATOに加盟するかもしれない。そうなれば世界は一変するかもしれない。何が起こるかわからない時代になってきた。