石英の話

3〜5分

 我々は合成シリカ粉からプラズマ法により気泡の極めて少ない合成石英ガラスを製造している。最近、酸水素溶融法でもほぼ無気泡の800φのインゴットを作ったが、今回はプラズマ法のインゴットについて少し話そう。

 プラズマは高周波酸素プラズマである。酸素はイオン化されインゴットに衝突する。これはどんな影響がガラスにあるのだろうか? プラズマ法ガラスは酸水素法に比べて高密度になる。高密度は硬度と屈折率に影響する。硬度は硬くなり、屈折率は高くなる。化学的反応性が低くなることが推定される。それはOHの問題だけではなく、イオン化された酸素ラジカルも影響していると考えられる。

 このプラズマ法の合成石英ガラスをエッチャーパーツに使用した場合について考えてみよう。エッチャーパーツに求められるのはフッ素系ガスに対するパーティクル発生が少ないことである。寿命については、パーティクル発生と同じで、エッチャーパーツの表面粗さの大きさが影響する。まず製造工程である研磨についていうと、研磨はラップとポリッシュに分けられるが、硬度が高いからといってラップに影響するわけではない。問題はポリッシュである。ポリッシュは化学反応によって行われる。したがって、プラズマ法合成石英の場合、化学反応性が低いため時間をかけないと表面粗さは小さくならない。まあZYGOやAFMで調べてやっている研磨屋は問題ないだろう。もちろん気泡は極力少ない方がいいことは言うまでもない。

 さてこのようにして作ったフォーカスリングを実装するのだが、プラズマ法合成石英リングは耐フッ素ガスプラズマ性に強いことが推定される。すなわち表面粗さ変化が小さく、パーティクル発生も抑えられる。したがって寿命も長いのである。この原因は、酸素ラジカルによって石英ガラスの構造が緻密になることに起因している。これについてはすでに特許を出願している。最近の実装試験においては天然石英ガラス製の倍の寿命があったという。

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