朝6時ころからみぞれが降ってきた。みぞれは8時ころには雪に変わり、屋根がみるみる白くなっていく。今日は一度しか履いていないスパイク付きのブーツを履くときだ。
ファイザーのコロナワクチンの売り上げが4.2兆円だったそうだ。薬漬け大国日本最大の武田の総売り上げが3.5兆円だからすごいものだ。考えてみれば日本の製薬会社の開発力は欧米にかなり劣る。これは全産業に共通の大問題である。原因を上げればたくさんあるだろう。日本人は負けた言い訳を考えるのが得意だ。
世界には少数のイノベーターと呼ばれる人がいる。もちろん日本にもいる。ただ日本はそれを育てるという環境が弱い。イノベーションはリスクが大きい。ほとんどが失敗する。しかし、成功した時の成果は爆発的に大きい。大企業ほど組織が大きくなりリスクを避けるようになる。社内ルールが厳しくなり、蜘蛛の巣につかまった虫のように、最初はもがいてもやがて動く気力もなくしていく。
クレイトン・クリステンセンの著書「イノベーションのジレンマ」に「大企業にとって、新興の事業や技術は、小さく魅力なく映るだけでなく、カニバリズムによって既存の事業を破壊する可能性がある。また、既存の商品が優れた特色を持つがゆえに、その特色を改良することのみに目を奪われ、顧客の別の需要に目が届かない。そのため、大企業は、新興市場への参入が遅れる傾向にある。その結果、既存の商品より劣るが新たな特色を持つ商品を売り出し始めた新興企業に、大きく後れを取ってしまうのである」という文章があり、それを言い当てている。
破壊的なイノベーションは、すべてを変えるほどのインパクトを持つ。日本の製薬会社が世界に先駆けてコロナワクチンを出していれば、世界トップ3に入ることもできただろうが、そういう期待ができないようになった。優秀な技術者が海外に行って活躍するならまだいいが、社内でくすぶっているような状態なら、日本の将来は暗い。