中国半導体の失敗

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 ウォールストリートジャーナルは中国でこの3年間に少なくとも6件の新たな大規模半導体製造プロジェクトが失敗したと企業発表と中国国営メディア報道、地方政府文書などを分析し報道した。 これらプロジェクトに投入された金額は最小23億ドルで、大部分は中国政府が支援した金額だ。だが同紙よると一部企業はただ1個の半導体すら作り出すことができなかった。 ファウンドリー企業である武漢弘芯半導体(HSMC)と泉芯集成電路(QXIC)は無為に終わった6件のプロジェクトのうち中国の「半導体崛起失敗」を象徴する代表的な事例だ。 両社はサムスン電子とTSMCが世界市場を先導する14ナノメートル以下工程の製品を量産するという遠大な目標を持って設立された。また、数年で7ナノメートルの超微細工程製品まで作るという青写真も出した。これら企業は莫大な年俸などを掲げ元TSMC役員ら台湾のエンジニアを集めた。 だがこれら企業は地方政府から受けた莫大な投資金を浪費しこれまでただひとつのチップも商業用として生産できなかった。最先端半導体を量産するには少なくとも数十億ドルの費用がかかるということを遅れて理解したためだ。 結局昨年6月にHSMCは正式に廃業し、QXICも営業を中断した状態だ。QXICのある従業員は「半導体製造技術を備えた専門人材を集めたが、彼らの技術をひとつに統合する能力が不足していた」と敗因を分析した。 同紙は中国の半導体企業が自国内の需要の17%程度しか生産できないため、半導体製造能力の拡大が中国政府の最優先順位だと診断した。特に米国の制裁によりスマートフォンとコンピュータプロセッサに使われる最先端チップ開発能力はさらに遅れている状況だ。 中国はこれを挽回するために2014年から2度にわたりいわゆる「ビッグファンド」と呼ばれる半導体産業支援金総額520億ドルを投じた。だが飲食業やセメントメーカーなど数万社の企業がこの支援金を得ようと半導体関連会社のように装い登録したという。

 巨額の助成金に詐欺師が群がった。HSMCは小卒の犯罪歴のある男が始めたもので倒産は当然のことだった。地方政府は半導体がどのようなものであるのかを知らず、助成金を垂れ流した。敗因を「半導体製造技術を備えた専門人材を集めたが、彼らの技術をひとつに統合する能力が不足していた」というが、それだけの問題ではない。半導体は装置があり、技術があればできるほど単純ではない。中国人トップが勝手に装置を選び購入する事例は多くある。日本からも多くの人材が中国に行ったが、権限も与えられず空回りしていた。一番簡単なのは海外の最先端半導体企業の買収であるが、それもかなわなくなった。

 米国は中国への最先端製造装置の販売を禁止しているが、日本も巻き込んでの規制を構築中である。したがって今後はさらに中国での半導体製造は難しくなる。これを解決する唯一の手段は武力による台湾併合である。トップのTSMCを手に入れれば全く問題が無くなる。さてさてどうなるのだろう。

 

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