立憲民主党の執行役員の半数が女性となった。主要政党では異例のことで、新代表に選出された泉健太氏(47)が代表選で掲げていた「執行役員会のメンバーの半分を女性にする」という公約が実現された形となった。
私は以前ノルウェーにいたことがある。ノルウェーは世界で最も男女平等が進んだ国である。1986年,ブルントラント首相は世界で初めて閣僚の44%を女性にした。以来,政権交代はあったものの,女性閣僚が40%を下回ることはなかった。しかも法律には「公的な決定機関は一方の性が40%から60%でなければならない」とある。まあ政治が規範となるからそれはそれでいいかもしれないが、企業もそうなのだ。
男の牙城中の牙城と言える民間企業の取締役会にまでクオータ制を導入し,今では上場企業取締役の40%が女性である。2008年の統計によると,女性役員の割合はノルウェー44%,スウェーデン26.9%,アメリカ15%,イギリス11.5%,ドイツ7.8%となっている。私がノルウェーの取締役をやっていた時も女性がいたが、ノルウェー人男性の言い分としては(陰で言ったのだが)まったく技術を知らない女性が取締役になっても何もできないという本音を言っていた。
ノルウェーのこの歴史を見ていると、まず政治が変わって、担当大臣が強烈に男女平等を進め、法律を成立させたことが要因となった。まあしかし、このような強制にたいし、社会全体が優秀な女性を育てるという風潮に代わったことが最大の社会変化となったことが重要だ。今の日本は女性を育てるという考えかたがない。したがって政治も経済界も対応できないのだ。まず政治が女性能力育成を法律化し、助成金を出して優秀な女性を育てることから始めるべきだ。そして5年後なりに女性の社会に対するクオーター制を導入すればいい。
実は忘れてはいけないことがある。ノルウェーの女性登用に関して重要な役割を果たしたのは選挙制度である。ノルウェーは比例代表制なのだ。比例制度とは『物事の決定にはすべての利益集団から均等に代表が選ばれ話し合いにかかわるべきだ』という考えがもとになっているからである。女性は半数いるわけで政治家の半数が女性になることは理にかなっている。
さてさて日本は遠く乗り遅れている。女性登用についてはノルウェーのまねではなく日本独自の意識改革から初めて人材育成が進んでいくことが良いのではないだろうか。