日本においては産業部門のエネルギー起源二酸化炭素排出量は2019年確報値で3億8400万トンである。
その内訳は以下のとおりである。 ・鉄鋼業:1億5500万トン(40%) ・化学工業:5600万トン(15%) ・機械製造業:4000万トン(10%) ・窯業・土石製品製造業:2900万トン(8%) ・パルプ・紙・紙加工品製造業:2100万トン(5%) ・食品飲料製造業:2000万トン(5%) ・プラスチック・ゴム・皮革製品製造業:1000万トン(3%) ・繊維工業:810万トン(2%) ・他製造業:2100万トン(5%) ・非製造業:2400万トン(6%) このような内訳となっている。 鉄鋼業と化学工業で55%を排出している。ではこの産業をCO2ゼロにもっていけばかなりの削減になるわけだが、そうはいかない。
鉄を作るには相当な電気が必要でカーボンも必須だ。化学工業の大半は石油を原料にしている。そういう産業は海外でやればよいという人もいるが地球規模では同じことだ。小さな国では製造業をやめてITやロボット、観光サービスだけでやっていけるが、日本はそういうわけにはいかない。だが強い政治家が出てきて鉄鋼を日本では作りませんとやればそうなるだろう。20万人の雇用を別の事業でやればよい。化学工業の従事者は37万人。まあ鉄鋼業だけ止めれば40%のCO2削減になるから化学工業は残すことになるだろう。もし鉄鋼業が日本で停止すれば、四国と九州を合わせたくらいの電力量の削減になる。その分の石炭火力発電所を減らせるのである。
さて中国の工場から電力制限を終了したと連絡があった。中国政府はころころ変わる。電力が足りなくなったらまた石炭火力を稼働させたわけだ。急なCO2削減は混乱を招く。まず産業を見直して海外でできるものは海外でやり、その分を削減するようにしなくてはならない。