10月ももうすぐ終わる

3〜5分

 いい天気である。でも今年の冬は寒いとのこと。田舎ではカメムシがたくさん飛び回っているだろうか? カメムシは普段は山にいるのだが、大雪の時は街に出てきて床下などにいて冬を過ごす。子供のころ猫を呼ぶとカメムシのにおいがすることがあった。猫はカメムシを食べたのだろう。 猫もにおいに困惑しているようだった。

 私の最後のライフワークは、石英ガラスの原料に珪石を使用しないことだ。よく私は講演で昔に珪肺になった人を見てきたといったが、実は私もそういう職場にいて、珪粉やアスベストを扱った。30代に胸のX線検査で肺に曇りがあるといわれた。いつか肺がんや珪肺になるかもしれないという恐怖があった。30年過ぎて問題ないことが分かったが、珪粉を使うことがない時代を作ろうと思った。それが水ガラス法による高純度シリカの開発だった。廃棄瓶や廃ガラスからもできる。しかし、そんなニッチなことに興味を持つ人は少ない。人の興味は脱CO2になって再生エネルギーや車の排ガスに注目が集まっている。人は集中豪雨で亡くなった人のほうに注目し、それよりもはるかに多い珪肺による死を無視している。各業界に携わる人はその業界を変えていかなければならない。そういう責任がある。しかし多くの人は社会に貢献するという志を捨てている。「志」「夢」がいい人生を送るために必要なことだ。

 「志」と「夢」。我々は最初に「夢」を持ち、それを「志」に進化させていく必要がある。そして「志」を熟成させるのである。そういう意味では60歳過ぎてからのほうが何かをやりやすい。60歳以降は苦役からの解放ではなく、熟成期なのである。それによって「志」が社会性を帯びて利己的から利他的に変わった時こそ本当の技術者の本懐なのである。

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