黒鉛電極値上げ

4〜5分

 東海カーボンは、2022年上期分から、本格的な電極価格改善に取り組む方針だ。確実視される原料高を織り込んだ上で再生産可能な利益を確保するには、地域ごとに差はあるものの、総じて今下期比3―4割など大幅値上げは避けられないとみている。

 黒鉛電極の2020年世界シェアは次のようになっている。

  • 1位 昭和電工 14.69%
  • 2位 グラフテック 13.99%
  • 3位 方大炭素 13.29%
  • 4位 東海カーボン 6.71%
  • 5位 HEG 5.59%
  • 6位 CIMM 4.90%
  • 7位 グラファイトインディア 4.69%
  • 8位 介休志尧 4.20%
  • 9位 吉林炭素 4.20%
  • 10位 Enegoprom 3.50%
  • 11位 日本カーボン 2.10%
  • 12位 SECカーボン 1.96%

 一位はSGLカーボンを買収した昭和電工、アメリカのグラフテック、中国の方大炭素が続く。ベスト10には日本二社、中国四社、アメリカ一社、インドが二社、ロシアが一社となっている。

 黒鉛は主に天然グラファイトと人造グラファイトに大別される。天然グラファイトは産出地が偏在(主に中国)しているため、電極の原料であるグラファイトは、人造グラファイトが用いられている。人造グラファイトは、ニードルコークスとピッチ樹脂を混合→炭化→含浸処理→3000℃で黒鉛化という過程で作成され、グレードによって使用されるコークスが異なり、RP は石油コークスであり、HP は石油コークスと ニードルコークス、UHP は ニードルコークスとなる。したがって、コークスの価格と黒鉛電極の価格は強い相関にある。オーストラリアから輸入されるコークスの価格は今年に入り二倍に高沸している。

 製鉄をどうするかは地球温暖化で議論の的になっている。そこで水素製鉄のプラントが作られている。しかし、このDRIは高炉の原料となるものであり、高炉がなくなるわけではない。したがって高炉に使用される黒鉛電極はなくならない。ただ鉄のコストは上がるわけで消費は減っていくと思われる。

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