挫折経験について話そう

4〜6分

 秋の夜、台風が近づいているというが強い風や雨は降っていない。最近は天気予報が当たらない。きっと過去のデータを参考にしているのだろう。早いご飯を食べてからyoutubeでミスチルのコンサートを聴いている。私の若かりし頃の歌だ。人生は66年もたった。あっという間の人生だったが、数多くの深い思い出がある。田舎生まれの純粋だった私にとって、大学、大学院時代は強烈な思い出がたくさんある。

 大学二年の時、私には7歳下の彼女がいた。このことはブログに書いたかもしれない。私は結婚しようと思っていたが、大学院一年の時に失恋した。私は悩みに悩んだ。これが挫折というものだろうか。私は道をさまよい、最後にはこれが人生だと思った。彼女は多くのウソを私についていた。一緒にいたらだめだと思っていた。私は多くの時間を研究室で過ごすようになった。研究室の4年生は私を知ってか、私の部屋で哲学の話を延々と議論していた。結局、挫折は自分の苦労知らずの人生に強烈な影響を与えた。自分は自分の欲とか、嫉妬とかに苦しんでいただけだ。そういうものを捨てようと思った。自分を苦しめているのは自分だ。

 大学院の時、私は大学に残るものと思っていたが、教授と意見が合わなくて卒業して就職した。今思うとそれは正解だ。有機合成なんて新しいことなどあまりなかった。退屈な世界だ。いくら論文を書いても、それは誰かの論文のモデファイだ。薬会社に就職しても、もうすでに合成薬の時代ではなかった。原理はすでに遅れていた。バイオや生理学の分野だ。それを思った時私は絶望したのだ。大学院まで来てどうするんだろと思った。

 東芝セラミックスに入社して、有機化学ではなく無機化学をすることになった。石英なんて1950年時代に研究されたものだ。しかし、今思ってみると奥が深い。もう40年以上やっているが、まだ発見がある。なんでもそうかもしれない、長くやっていれば発見もある、女性も長く付き合えば新たな発見があるのかもしれない。挫折を経て気が長くなり、小さな発見を繰り返すことが人生を豊かにするのかもしれない。

P.S: 土曜の夜、youtubeで昔の歌を聴く。一つ一つの歌に思い出がある。中村雅俊の「俺たちの旅」を聞いた時、ちょうど失恋した時もこの時かもと思った。私はこの時の中村雅俊のように長髪だった。いい時代だった。

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