石英の話でもしましょうか

3〜4分

 日本にきてブログを書けるようになったので、久しぶりに書きましょうか?

 私が中国で作っている合成シリカ粉は、珪酸アルカリから作る。珪酸アルカリは石英ガラスとアルカリをオートクレープで反応させて作る。オートクレープは普通のタイプのように攪拌プロペラではない。中国では圧力用のシールが漏れることがあるからだ。圧力容器をローラーで回転するような構造になっている。これだと漏れることはないため、温度を上げて高圧で反応させることができる。この反応は石英粉が無くなるまで完全に溶解させる必要がある。

 この反応により生成した珪酸アルカリは、原料である石英ガラスの種類によって異なる。例えば、フュームドシリカやホワイトカーボンを使用すると、イオン交換後に多くのシラノール基が生成する。原料として天然石英ガラス粉を用いるとイオン交換後のシラノール基は前者に比べて少ない。したがって、ゲル化速度も大きく異なる。当然シラノール基が多い方がゲル化しやすい。結局、最終のシリカ粉の粒度、OH含有量、カサ密度が異なるものができる。溶融して合成石英ガラスを作るときには、粒度を細かく、OHが少なく、カサ密度が高いものが求められるため、フュームドシリカを使用しないほうが良い。

 石英ガラスはSiとOの単純な構造をしているが、そこにOHが存在すると、様々な異なる特性がでる。また熱履歴や製造履歴によっても異なる構造を取るため、特性が異なる。興味深い材料である。

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