ガン治療は全く新しいステージへ

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 BNCTという日本初の全く新しい技術がガンの治療を根底から変えそうだ。BNCTは人体に影響の少ない熱中性子線とホウ素10の核反応を利用する新しい放射線治療だ。ステラファーマが試薬を担当、住友重機が中性子発生装置を担当して開発された。今はロームも参入している。

 今は治療が難しかった頭頸部がんが対象で、試験結果の奏効率は7割。再発脳腫瘍、悪性髄膜腫など悪性度が高いがんへの適用も期待される。

 BNCTの概念は、1936年に Locher によって初めて提唱された。そして、1951年か
ら10年間、米国ブルックヘブン国立研究所ならびにマサチューセッツ工科大学において、Farr やSweet らにより悪性神経膠腫を対象とした臨床研究が行われたが、治療結果は平均生存期間が6カ月にも満たないという惨憺たるものであった。 一 方、 ハ ー バ ー ド 大 学 の Sweet の 下 で 留 学していた畠中は、Soloway らと共同研究により
開発した水溶性ホウ素イオンクラスターであるmercaptoundecahydrododecaborate(BSH)が、BNCT に有効であることを明らかにした。そして、帰国後1968年に、この BSH を用いて、武蔵工業大学原子炉において日本で初めて脳腫瘍に対する BNCT を行い、高い抗腫瘍効果を見出した。この成功以来、日本は世界をリードしてきており、現在まで脳腫瘍の治療実績は400症例を超える。

 キーはホウ素薬剤の開発と中性子装置である。これらは経済産業省によって進められてきた。効果はすでにずいぶん前にわかっていたがすぐに実用化できなかったのは、経済産業省と厚生省の壁があったからである。治療する病院は厚生省管轄である。それが安倍さんの主導で急速に進められることになった。政治家はこういうことを進めていくことができる。もっと他にもたくさんあるのだが。

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