日立金属問題

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 日立金属は28日、品質不正問題に関する調査報告書を公表した。遅くとも1980年代から不正が行われ、対象製品の納入先は1747社に上ることが判明した。現時点では性能上の不具合や安全上の問題は確認されていないという。経営陣が不正を黙認、隠蔽(いんぺい)するなど、全社的な法令順守意識の欠如も明らかになった。  報告書や同社の説明によると、自動車部品などの特殊鋼や磁石のほか、電線といった幅広い製品で検査結果の書き換えをはじめとする不正が行われた。問題があったのは全生産拠点の半分超となる35カ所で、売上高は2019年度の1割強を占めるという。  歴代の経営陣では、平木明敏元社長は現場の担当者時代に自ら不正を実施。佐藤光司前社長は黙認を続けた上、対外公表の際にも航空機関連向け製品での不正を隠すように指示していた。  電話記者会見した西山光秋会長兼社長は「多大なご迷惑、ご心配をおかけしていることを深くおわびする」と謝罪。西山氏は月額報酬を5割、他に役員9人が2~3割、いずれも3カ月間削減する。

 日立金属は日立グループで本体に次ぐ大企業のはずである。大企業の組織の腐敗が露見されている。隠ぺいした人が出世して経営陣となっていくような人事、イエスマンの集団のような異様さが見て取れる。親会社の日立はそれを知ってか、日立金属を売却する方針だ。入札は2月にも行われる。日立金属は中期計画の中で今年、3200人の人員削減をすると表明しているが、ガンになって手術をするようなもので、早期発見段階で手術していれば助かっただろうが、全身に転移している現在、身売りという手段しかないのだろう。

 水虫薬に睡眠誘導剤混入などにもあるように、日本企業への信頼が薄くなっている。それは日本のサラリーマンにはびこることなかれ主義にあると思う。「長い物には巻かれろ」、結局は真実より自分の身が大切なのだ。正しいことを正しいということは大人として当然の義務である。しかし、それが不自然に曲げられている。こういう風潮を作ったのは、組織という集団である。集団の名の下、少数派は切り捨てられる。人は集団になると力が何倍にもなる、しかしベクトルが間違うとそれは悪の集団になる。したがってリーダーの良識は必須なのだ。

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