リストラと人類絶滅

11〜16分
報道・発表時期企業名概要
2020年12月三陽商会2018年の250名に続く人員削減を発表
2020年12月オリンパス950人の人員削減を発表
2020年12月藤田観光700人の人員削減を発表
2020年11月JTB6,500人の削減と年収平均3割カットを発表
2020年11月KNT-CT(近畿日本ツーリスト)7,000人の3分の1を削減
2020年11月青山商事400人の希望退職募集を発表
2020年11月セガサミーHD650人の希望退職募集を発表
2020年11月エイベックス音楽事業で100人の早期退職募集を発表
2020年10月LIXIL40歳以上1,200人の早期退職を募集
2020年10月三菱重工業トヨタ系に従業員の出向を打診
2020年10月日立金属グループの1割にあたる3,200人を削減
2020年10月全日本空輸(ANA)トヨタへの出向などで3,500人を削減
2020年10月コカ・コーラBJH900名削減で2年連続の大規模リストラ
2020年9月東芝子会社の人員整理で770名削減
2020年9月三菱自動車拡大戦略の不振により600名削減
2020年8月武田薬品工業30歳以上を対象に希望退職を募集
2020年6月共同通信連続赤字により300人削減
2020年6月レオパレス21業績悪化で1000人規模の希望退職募集を検討
2020年5月三菱航空機1,500人の内半数を削減
2020年5月三井住友FG本部人員の3割を削減
2020年4月三菱UFJ銀行 従業員の2割にあたる8,000人を削減

 大企業だけでもこれだけある。終身雇用などすでに崩壊している。バブルが崩壊したときもそういわれた、リーマンショックの時もその話が出た。しかし、多くの人はすぐ忘れた。今回は三度目である。1991から1993年に起きたバブル崩壊は証券会社、銀行に大打撃を与え、多くの人たちがリストラされて会社と自分との関係を変えた年だった。2008年に起きたリーマンショックの時もリストラが起きて、日本人の考え方を微妙に変えた時期だった。

 産業革命という工業化は人類にとって生き方を変えた大きな出来事だった。資本家が多くの労働者を雇い工場で働かせた。それまで労働と余暇というものが一緒であったが、これによって労働と余暇が別なものになった。そして生きる意味を失った。それは過去も今も未来も変わらないだろう。バブル崩壊、リーマンショック、コロナショック、しかし資本主義は続いていくどころか社会主義、共産主義ですら同じことだからだ。この不安がどこからきているのかもわからず、自殺する人もいる。もう工業化前には戻れないのだ。

 しかし、もっと大きな地殻変動が将来来る。それはAIとロボットだ。この進歩は人類の生き方を根底から覆す。人は働く場所を失う。労働ー余暇、この労働が無くなる人が大半になるだろう。ほとんどの人が貧困と時間のもてあましという人生を送るだろう。これに気づいている人はいる。確かにいるだろう。しかしこの地殻変動を止めることはできない。

 神はこの地球に生物を作り出した。しかし今、人類は生き物を自分で作りだし、知識を持ったAIを作り出した。それはあたかも神の領域に入ったことを意味する。神は自分で人を抹殺しない代わりに、人の作り出したもので人を絶滅させるかもしれない。チェコにあるゴーレム伝説を知っているだろうか? チェコにラビ・レーフという錬金術師がいた。ゴーレムの作り方はねばねばした土や泥で作った人形の額あるいは胸に、ヘブライ語でemeth(真理)を意味する文字を書いた護符を貼り付けるというものだ。こうすると、土人形がゴーレムとなって動き出すのである。ただの土人形に戻したいときには、emethの最初の文字eを消せばいいという。というのは、methには「死」という意味があるからである。
 ラビ・レーフのゴーレムの場合、ユダヤ教の安息日(金曜の日没から土曜の日没まで)にはゴーレムを働かせてはいけないという決まりがあった。ところが、あるときラビ・レーフはそのことを忘れてしまい、ゴーレムの口から護符を抜かずに出かけてしまった。すると、留守の間にゴーレムが狂って暴れ出し、町に出て、目に付くものを次々と破壊し始めたのだ。市民からの通報を受けたラビ・レーフが慌てて駆けつけ、口の中から護符を取り出すとただの土人形に戻ったという。人が神の領域に踏み込んだ時、人は自ら絶滅するという話である。

 さて本題に戻そう。今あるコロナ危機は、産業革命によってできた、労働―余暇の大きな生き方を根底から揺るがすものだ。これを解決するにはどうするのだろう。ある人は労働―余暇がない生活を送っている人がいる。労働と余暇が一緒の人だ。私は違うかもしれないが、旅行をするという習慣が昔から無い。土日もウェークディと同じだ。今は工場に行って働かなくとも家にいて好きな時に好きなだけ仕事をする。健康も酒飲みも労働でもなく余暇でもない。嫌いな人には会わない。

 様々な危機は、我々が変えてきた物からの反逆のように思えて仕方がない。金融システムによって多くの人が破綻している。しかし私のように全く株など関心がない者にとってバブル崩壊やリーマンショックはほとんど影響しなかった。今回のコロナウィルスは、生き物を作れるようになった医学への復讐だ。すべて人が作り出した物からの反逆。おそらくAIの発達は人に大きな衝撃を与えるだろう。人の進歩は人の絶滅という「二面性」を持っている。さすれば今、我々は何をすべきなのだろう?

 そういう目で見ると、コロナに関しては治療しなくてもいいかもしれない。自然のままに死を受け入れるのも選択肢だ。老人を寝たきりでも生かしておく医術の意味を否定する。かからないために独りで暮らすのもありだ。この感染だっていつかは終わる。金融システムによる貧富の差も終わりにした方がいい。このシステムは不自然である。AIは開発を封じた方がいい。再度、工業化前の生き方について議論する場を設け、人の生き方について考え直すべきだ。これが簡単ではないことをわかっているが、必要なことではないだろうか?

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