日本から飛行機に乗り、中国の日系企業で働くため3月に上海に着いた私は、そのまま隔離されて14日にわたるホテル生活を余儀なくされた。不安な毎日に少し慣れてきた頃、今度は体調に異変が起き始めた。(NNA=青山なつこ)
隔離5日目、寒さで目が覚めてしまった。頭がガンガンする。スマートフォンで時刻を確認するとまだ午前5時だった。新型コロナウイルス感染症の対策として、ウイルスが拡散しないようホテル全体の空調設備の使用が禁止されており、室内は12度前後。それに昼間は日光があまり差し込んでこない。掛け布団も薄いタイプのため、毎晩ダウンジャケットを着用し、小さく体を丸めて寝ていた。
睡眠不足に加え、ひどい片頭痛。体温を測ると36・9度だった。隔離生活に入ってから最も高い。保健所の職員も「ちょっと要注意ね」の一言。検温で繰り返し37・3度を超えるようなら診察を受けなければならないらしい。
午後になっても食欲はない。手足がかじかみ、頭痛がますますひどくなってきた。一人ではどうしようもなくなったので、この隔離が終わったら勤務する上海の会社に連絡し、体を温められるものを送ってほしいと頼んだ。頭が痛くて何をするにも集中できず、ベッドで横になっていた。
夕方、湯たんぽと毛布、使い切りカイロが部屋の前に届いた。急いで湯を沸かし、湯たんぽの口に注ぎ込んだ。ぽかぽかの湯たんぽを抱きながら、深い眠りに落ちていた。翌朝は35・8度まで下がり、すっかり体調は回復した。
飲み水にも困った。ホテルに到着した日に500ミリリットル入りのミネラルウオーターを2本渡されただけ。これで14日をすごせということだった。
保健所の職員によると、このホテルはミネラルウオーターが不足している。「必要なら部屋の洗面所の水を沸かして飲むように」と言われた。中国の水道水を飲んで腹を下した経験があった。防護服を着た職員が食事を配るところを見計らい、飲料水をもらえないかと何度も交渉したが、「部屋から飛び出してくるな」と注意されてばかり。仕方なく、部屋で沸かした湯を恐る恐る飲んで、喉の渇きを癒やした。鉄のような臭いがしたので、息を止めながら飲んだ。
これが今の隔離ですか?大変ですね。私の時は2月末ということで隔離はそれほど厳しくなかった。ホテルのエアコンはつけっぱなし、ミネラルウォーターは二日で4Lくらい使えた。私は隔離になった時、血圧と血糖値が高かったので、食事は塩分制限でおかずが多くしてくれた。私は日本から大量に食料とお酒を持ち込んでいたので、毎晩酒を飲んでいた。仕事は携帯とPCで普通にやっていた。検温はWeChatで知らせればOKだった。新しい掃除道具があったので毎日掃除をしていた。入る時より出る時の方がだいぶきれいであった。全部タダだった。15日間は早く過ぎた。思ったほど簡単だった。