日本の家族と電話で話した時に、一般的な日本人は中国の地図を全く理解していないということが分かった。また距離感も全く違うことに愕然とするわけだが。

湖北省は安徽省、江西省、湖南省、重慶、河南省、陝西省と接している。この湖とは洞庭湖のことである。かつては中国最大の湖だったので、湖北と湖南の名前がついた。杭州―武漢の距離は870km、上海―武漢は920kmある。約東京ー山口間に相当する距離である。武漢の発展は目覚ましく、多くの企業がある。したがって周辺の省からの出稼ぎ?が多い。
武漢から南に行った長江沿いに赤壁というところがある。中国、後漢末期の208年、曹操と、孫権・劉備の連合軍とが湖北省嘉魚県の西にあたる赤壁で行った戦いが有名だ。袁紹を討って華北の平定に成功した曹操は、208年丞相となり、南下して劉表の領土になっていた荊州を攻めた。劉表の子は曹操に降り、表の客分であった劉備は、いったん南に逃れたが、諸葛亮の活躍で孫権との同盟に成功した。孫権の武将黄蓋は火攻めの計を案出し、鎖でつないだ曹操の軍艦に火をかけ焼き払った。そして陸に逃げた曹操の軍は関羽の軍に破られ、さらに疫病も流行していたので曹操は北に帰り、天下三分のもとがつくられた。
この辺は高温多湿であり、昔はさまざまな伝染病があったという。曹操の軍は北の方であり、疫病に対する抵抗力がなかったと言われている。この疫病は腸チフスであり、その頃は治療もできなかった。こんな話を聞くと、多湿な地域は多くの菌やウィルスが繁殖しているので危険であることがわかる。そして昔からここに棲息する動物は免疫や抵抗力を持つが、他の地域の動物にはない。また最近の地球温暖化によって、様々な菌やウィルスが移動を始めている可能性もある。したがって広大な土地を持つ中国はいつもこのような疫病の危険にさらされる。